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惜別球人2016

引退のヤクルト・森岡良介に聞く、これからのこと 「もっともっと人として成長していけるように」

 

2002年夏の甲子園で明徳義塾高のキャプテンを務め、優勝を遂げた。そして、15年のヤクルト優勝時には選手会長としてリーグ優勝に貢献。明るく大きな笑顔でチームメートから信頼を集めたムードメーカーは、すっきりとした表情でユニフォームを脱いだ。
取材・文=阿部ちはる、写真=川口邦洋、BBM


動く気にならないほどやり切ったプロ野球人生


9月28日の神宮最終戦(対DeNA)は森岡良介の現役生活最終戦ともなった。試合後にはファンの前で「14年間、ヤクルトでは8年間野球をやらせていただきました。もう、お腹いっぱいです!」と話したが、まだ32歳だ。少し早い決断にも感じるが、山あり谷ありの森岡のプロ野球人生を振り返ってもらうと、お腹いっぱい、の本当の意味が見えてくる。

「こんなんしてくれると思わなかったです。うれしいですね」と、この写真を見ながらしみじみと語った


──引退してから1カ月ほど経ちました。今の心境を教えてください。

森岡 (引退)試合が終わってから数日間は本当に気持ちがラクでしたね。いろいろ考えずに寝れたし、久々に何も考えず起きれましたから。それまでは常に不安を持ちながら過ごしていたので。

──不安、というのは?

森岡 どうやったらうまくできるのかなとか、今日はうまくいくのかなということを常に考えていました。そういうことを考えなくてよかった数日間だったので、すごくラクでしたね。

──体を動かしたくなってきたのではないでしょうか。

森岡 いや、まったくないですね(笑)。動かないと気持ち悪いんかなと思っていたんですけど、いざ引退すると、動く気にならないです(笑)。そう思えるほど、やり切った感じなのかもしれません。

──森岡さんの中で引退の2文字が浮かんだのはいつごろからだったのでしょうか・・・

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惜しまれながらユニフォームを脱いだ選手へのインタビュー。入団から引退までの軌跡をたどる。

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