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惜別球人2017

新井良太 引退惜別インタビュー すごく濃かった12年間 「12年間プロ野球選手をやらせていただいたんだな、と感じる」

 

明るい性格でイケメン。阪神で人気の高かった新井良太が12年間の現役生活に別れを告げた。広島で活躍する兄・新井貴浩よりも先にユニフォームを脱ぐ。精いっぱい全力で駆け抜けた中、勝負と決めた1年で結果を残せなかったことで答えを出したのだ。最終戦で引退試合に近い扱いをチームからプレゼントされ、多くのファンからは感謝の言葉をもらい、さっぱりと身を引くことができた。
取材・構成=椎屋博幸、写真=太田裕史、BBM


自分の進化と相談し決断


プロ野球選手が長く生き残っていくには「結果」が必要だ。その結果と向き合い続けた新井良太の12年間。プロ1年目から、チャンスをもらいながらも生かせない自分がいた。その繰り返しの中でも、常にポジティブに前を向き続けた。

──引退を決心するまではいろいろと考えられたのでしょうか。

新井 7月初めくらいから、約3カ月弱くらいすごく考えました。12年間、1年勝負でやってきて、年齢的にも(引退を)考えながらプレーしないといけない立場となった中で数字を残せなかった。ただ、二軍の試合で打ったときはまだまだやれると思ったり、(打てなかったら)やめようかな、と思ったり、1日1日気持ちが変わっていっていました。

──約3カ月間はつらい日々が続いたのでしょうか。

新井 つらいというよりは、悩む、迷う……2018年は35歳になるので、これ以上の進化は望めないのかなあ、と思ってしまう自分がいる感じでしたね。

──引退を決めた決定的なプレーなどはありましたか。

新井 決定的なものはなかったですね。ずっと兄(新井貴浩=広島)にも相談し、9月の上旬に自分の中で決めてから兄には「やめるわ」と伝えました。(金本知憲)監督や球団には9月下旬か10月上旬に話をしました。

──引退を決めた後の気持ちはどうだったのでしょうか。

新井 やっぱり未練はありました。これで(現役生活が)終わるんだ、というさみしい気持ち。それが本音です。でも・・・

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惜しまれながらユニフォームを脱いだ選手へのインタビュー。入団から引退までの軌跡をたどる。

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