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惜別球人2018

加賀繁 引退惜別インタビュー 外国人キラーの引き際 「プロに行けるとは思ってなかった。幸せな9年間でした」

 

30歳を越えても引き締まった体は健在。ストイックに自分を追い込む姿は、若手のお手本でもあり、人格者でもあった。外国人スラッガーにめっぽう強く、チームの窮地を何度も救った。そんな右サイドハンド投手が、今季限りで現役を退いた。
取材・構成=滝川和臣、写真=福地和男(インタビュー)、BBM


最後の1球はスライダー


2010年にドラフト2位で横浜(現DeNA)に入団。同1位の筒香嘉智とは同期入団だ。2年目以降、中継ぎで適性を見出されると、長きにわたりチームのブルペンを支えてきた。引退試合では満員の横浜スタジアムで、4年ぶりの先発マウンドに立った。

──現役生活は長かったですか、短かったですか。

加賀 本当にあっという間の9年間でしたね。

──引退されて時間が経ちましたが、現役への未練はありませんか。

加賀 シーズンが開幕して、スタジアムの歓声が聞こえたら「いいな」なんて思うかもしれませんね。現時点では体の故障などを気にしなくてよくなったので、そういう面で引退を感じています。朝起きて「今日は肩が重いな」とか「ヒジ、張ってるな」ということを常に感じながらの現役生活でしたから、気持ちはラクになりました。

──9月21日の中日戦(横浜)が引退試合でした。

加賀 後藤さん(G後藤武敏、同じく今季限りで引退)に「引退試合はどうする?」などの話をしていて、当初は「断るつもりです」と伝えていたんです。というのも、自分は口下手で、大勢のファンの前に出ていくのも苦手なので……。その一方で引退試合をやりたい気持ちも・・・

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惜別球人

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惜しまれながらユニフォームを脱いだ選手へのインタビュー。入団から引退までの軌跡をたどる。

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