独立リーグ史上最高位となる2位指名を中日から受けた。
高校までは無名の打撃投手に過ぎなかったが、大学で「サイドスロー」と出合い、道が大きく開けた。
試行錯誤を重ねながら完成させた動きの一つひとつには根拠がある。
それを証明する舞台に、いよいよ上がる。 取材・文・写真=高田博史
今シーズン序盤、ハーラートップを快走中の香川・
又吉克樹をネット裏から撮影していて気付いたことがある。
「キャッチャーを見ていない?」
ボールをリリースするまで、一度も捕手のミットに視線を送っていない。試合後、本人に確認してみた。
「だって怖いじゃないですか! バッターの目を見るのって!」
決してコントロールが悪い投手ではない。リーグ最多勝となった13勝には2つの完封勝利(1無四球)が含まれる。与四死球率は1試合あたり「2.40」と非常に少ない。晴れてドラフト指名を受けた又吉に、あらためてあの独特のフォームについて聞くと「待ってました」とばかりに話してくれた。
最後の夏に登板機会があったものの、高校時代は打撃投手だった。サイドスローとして本格的なキャリアをスタートさせるのは09年、環太平洋大に入学して以降である。自身も元サイドスローである田村忠義監督(当時)に・・・
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