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2016ドラフト指名選手密着

中日育成1位・木下雄介(四国IL徳島・投手) 独立リーグを体現する野武士の目

 

一度は故障のため、現役選手から退いた木下雄介。ユニフォームを脱いで、スーツを着て働いた。しかし、白球から離れると後悔の念が出てくるもの。再チャレンジから2年で、NPBへの第1歩を切り拓いた。
取材・文・写真=高田博史

中日からの指名あいさつを受ける木下。中田スカウト部長(右)、担当の音スカウト(左)から将来性が期待されている


SNSを通じて見た同期の写真で再燃


 スマートフォンの画面は、これまで見たことがない数のお祝いメッセージで、あふれ返っている。こんなにたくさんの人たちが、自分のことを気に掛けてくれていた。そう考えると、胸が熱くなる。

 歓喜とともにドラフトの緊張から解き放たれ、木下雄介は自宅に戻っていた。増田大輝(巨人育成)からもメッセージが届いている。

「おめでとう。こっからやな」

 2011年、高校最後の夏は徳島大会決勝(対徳島商高)で延長13回の末にサヨナラ負けした。8月には四国選抜チームとして、ハワイ遠征を経験。翌春、駒大に進学するが、肩の故障がきっかけとなり1年で中退した。その後は地元・大阪に戻り、アルバイトで収入を得ていた。

 最初に「もう一度マウンドに上がりたい!」と思ったのは13年10月、テレビで田中将大(当時楽天)のシーズン24連勝を見たときだ。とはいえ、カムバックするための具体的な手立てを見いだせないまま時間が過ぎる。14年には不動産関係の会社に就職し、野球はすでに過去の記憶となりつつあった。

 営業1年生として忙しい日々を送っていた14年10月、SNSに上がった写真を見て驚く。3年前、一緒にハワイへ遠征した増田(小松島高)が四国リーグ・徳島インディゴソックスでプレーしている。増田も近大を中退し、地元・徳島に戻っていた。すでに1年目から二塁手のレギュラーとして活躍しており、独立リーグ日本一を達成したという。

 野球への情熱が再燃した木下は早速・・・

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