細川成也は球団の補強テーマであった“右の強打者”に合致したスラッガーだ。甲子園の出場はないが高校通算63本を誇り、坂本勇人(巨人)、北條史也(阪神)、田村龍弘(ロッテ)らを育てた金沢監督が、「長打力は彼ら以上だ」と評価するポテンシャルを秘めた高校生だ。 取材・文=滝川和臣/写真=BBM 「入団会見でDeNAのユニフォームを着たらプロに行くという実感が湧いてきました」と細川。しかし、プロの世界はあこがれではあるが、スタートラインでもある/写真=川口洋邦
名将の指導で花開いた超高校級の長打力
ドラフト指名から約1カ月が経った11月25日、横浜市内のホテルで開かれたDeNAの新入団会見で、背番号「52」のユニフォームに身を包んだ細川成也は、決意の言葉に『努力』の二文字を選んだ。
「高校のときから努力をしてここまできました。プロの世界でも努力して頑張っていきたい」と真っすぐに前を向いて語った。
今秋ドラフト戦線でDeNAのスカウトは、早い段階から細川の名前をリストアップしていた。今季、セ・リーグで本塁打と打点の2冠に輝き、チームの顔ともいうべき主砲・
筒香嘉智に次ぐ「右の大砲候補」としてだ。
生まれは神奈川・厚木だが、幼稚園に上がる前に茨城・北茨城に引っ越した。中学時代はいわきシニア(福島)に所属し、外野手でクリーンアップを打ったが、それほど目立つ存在ではなかった。ただし、中学ではやり投げで全国2位になっており、才能の片りんはのぞかせていた。
地元の明秀日立高に進学した理由は・・・
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