週刊ベースボールONLINE


Vol.44 脇本直人[健大高崎高・外野手]

 

今夏の甲子園で旋風を巻き起こした「機動破壊」の中軸。チームのスローガンを体現した申し子は、打率.500、6盗塁で8強入りに大きく貢献した。プロの舞台でも十分通用する脚力を持ち、大きなポテンシャルを秘めた“原石”である。

 遠くに打球を飛ばせる力強い振りは魅力。しかし、上体でスイングしている印象が見受けられるノーステップ打法の打撃フォーム(8.5)は改善の余地がある。金属バットの高校レベルでは今の打撃で通用するが、プロに入ってからは打つポイントが近いぶん差し込まれたり、タイミングを外されたりする可能性がある。しっかりと軸足(左足)に体重を乗せて、投手とのタイミングを計れる、基本に忠実な打撃に取り組めば、一軍投手を相手にしても十分に通用する。

 選球眼(8.5)においてもやや甘さを感じる。前向きな性格からか、すべてのボールを打とうとする姿勢が見られ、厳しいコースも打ちにいってしまう。打撃フォームの話に通じるが、目線が軸足の上に乗ったスイングができれば、選球眼も向上する。特にプロに進んだ際には、左投手の外角のスライダーの見極めが大切になり、バッティングの評価の対象となってくる。「1、2の3」でタイミングが取れるフォームを確立できれば対応できるだろう。



 今夏の甲子園でも6盗塁を決めた走塁(9.0)は・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

プロフェッショナルレポート

プロフェッショナルレポート

元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング