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Vol.7 小松貴志[創価大・投手]
安定感誇るが明確な課題あり

 

全国の常連とも言える創価大のエース。最速こそ140キロ台中盤だが、アウトローに投げ込むストレートとスライダーの精度は素晴らしく、抜群の安定感を持つ。内角を使う投球を覚えれば、これから面白い存在になる投手だ。

 今秋に開催された明治神宮野球大会で3試合に登板。春の大学選手権に続いてのベスト4入りに大きく貢献した。これまでに全国の舞台を何度も味わっている経験豊富な投手だ。

 投球フォーム(8.0)はクセがなく、バランスの良さが光る。日本ハム武田久のような美しい腕の振りをしている。ヒジの高さも問題ない。基本的な体の使い方を理解しているのだろう。下半身と上半身の連動も言うことない。しかし、まだ投球フォームは固まっていない。



 140キロ台中盤のストレート(7.0)を投げるが、まだ球威は物足りないし、キレも不足している。ただ、右打者のアウトローに投げ込む真っすぐ、そして変化球(8.0)は良い。特にスライダーは制球良くキレもある。だが、良くも悪くも、アウトロー一辺投になってしまうことがある。球筋、角度は問題ないが、打者を打ち取るためのインコースを突くピッチングをマスターしなければならない。そして高低に投げ分ける制球力(8.0)も必要になってくる。そうすれば自然と投球術(7.0)にも幅が出てくるだろう。

 配球図を見ると、かなりの確率でアウトローへ投げ込んでいる。もちろん読まれやすいし、投手としての怖さがない。内角を使う投球が今後のポイントとなってくるだろう。とはいえ、フォアボールを連発するタイプではない。ストレート、スライダーでストライクを確実に取れる安定感が最大の魅力である。

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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