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Vol.15 舩曳海[天理高・外野手]
天性のスピードを持つ「守れる」大型外野手

 

素晴らしい脚力と恵まれた体格を持った大型プレーヤーで、この春のセンバツの注目選手の一人だ。特に守備力が高く、「守れる外野手」への期待は大きい。課題のバッティングさえ克服できれば、ドラフト戦線を賑やかす面白い存在になる。

 昨秋の近畿大会を制したチームの斬り込み隊長で、この春のセンバツでは注目プレーヤーの一人に挙げられている。武器は卓越したスピード。高校生の中では、ズバ抜けた能力の持ち主である。

 しかし、その脚力を生かそうとする打撃フォーム(7.0)は、良いとは言い難い。バックスイングが浅く、トップの形が不十分である。何よりも手打ちでスイングするケースが多く、走り打ちの傾向がある。「抜群のスピード」、「先頭バッター」、「左打者」など自分の特徴やチームの方針を考えれば致し方ない部分もあり、ボールをバットに当て内野安打を狙おうとする意味も分かる。だがそれでは、今後の成長につながっていかない。ミートポイントで強い打球をたたくことが大事であり、コースに逆らわないバッティングを求めたい。現在182センチ。俊足好打の選手としては規格外のサイズであること、そしてリストが強く、腕力もあることを考えれば、軸足にしっかりと体重を乗せて、鋭い打球を打つことに重点を置いてほしい。



 泳ぎ気味でスイングしているため、選球眼(7.0)は甘い。突っ込んでいる分、ボール球を見極められていない。まずはバッティングの基本に立ち返ることが必要。軸足に体重を残した状態でボール球を見送ることを意識すべきだ。

 広範囲を守ることができる外野守備(8.5)は・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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