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Vol.08 山崎颯一郎(敦賀気比高・投手) 伸びしろに期待できる逸材

 

最速144キロ。大台の「150キロ」は先のように思える。しかし、山崎颯一郎の持って生まれた潜在能力から、この一冬を越えて一気に到達しそうな勢いがある。それだけ伸びしろに期待できる逸材だ



 夏の甲子園では2年生ながら堂々としたマウンドさばきを見せた大型右腕は、16年春のセンバツでは連覇を狙う。140キロを軽く超える球威、長身を生かした角度のある球筋など、ドラフト上位候補に挙がってもおかしくない素材。まだ体の線が細いが潜在能力に期待する球団は多いだろう。最後の夏まで追い続けたい投手で、どこまで成長するのか楽しみだ。

 投球フォーム(8.0)は右ヒジの使い方が柔らかく、腕の振りもいい。ただ、下半身が使い切れていない印象を受ける。踏み出した際の左ヒザが割れることがあり、そこで踏ん張れないからフォームも安定しない。もっと下の力を指先に伝えられるようになってほしい。下半身が安定し、さらに右足の蹴りが出てくれば球速はまだまだ出る。

 ストレート(7.5)の最速は144キロと、高校生ではトップクラスの球を投げる。それでも、1球ごとに球速にバラツキがあるので、良い球と悪い球の差がある。プロでやっていくには常時、安定した球を投げることが必要になる。低めへの伸びや切れを求めて普段の練習から取り組んでほしい。

 変化球(7.5)は縦のスライダーが一番の武器。カウントも取れるので得意球にしていると思うが、欲を言えば・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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