濱口遥大の真上から振り下ろすダイナミックな投球フォームは、173センチの身長を感じさせない。大学選手権で準優勝に輝いた2年時から大学日本代表入りを果たし、昨年はユニバーシアードで金メダルを獲得。貴重な左腕である。


　今年のドラフト候補に挙がる大学生では、トップクラスの左腕。2年時から大舞台での経験を積み、マウンド度胸が備わっている点がいい。侍ジャパン大学代表として、国際大会でも動じることなく自分の投球に徹するなど、順調に成長を続けている。今春のリーグ戦では冬のトレーニングの成果を発揮してほしい。各球団のスカウト陣は最後のシーズンまで目が放せない素材だ。結果次第では、評価はさらに上がってくる。

　投球フォーム(8.0)は腕の振りがいい。ただし、上体の力が強過ぎて、上だけで投げる形になってしまっている。踏み出した右足が突っ張ってしまい、体重移動がスムーズにできていない。打者からすればタイミングが合わせやすい投げ方になってしまう可能性があるので、下半身で粘る意識でフォームを固めてもらいたい。今のフォームでは1巡目は問題なく抑えられても、2、3巡目になって打者に合わされてしまうので、ブルペンから下で投げることを心掛けてもらいたい。

　ストレート(8.5)は力強さがある。150キロ前後の球威も申し分ない。フォームの修正ができれば・・・