今夏の都市対抗で創部史上初勝利を挙げ、8強進出を果たした日本製紙石巻。
四番に座り、チームの快進撃を支えたのが左の大砲・伊東亮大だ。
190センチを超える長身で相手を威圧するスラッガーは、要所で勝負強さを発揮。
社会人ベストナインに輝くなど充実した一年を過ごし、来季はプロの世界を見据え、さらなるレベルアップに励む覚悟だ。 取材・文=新ヶ江周二郎
写真=BBM
優秀選手選出も強豪と感じた差 12月10日、2013年の社会人野球ベストナイン表彰式が行われた都内ホテルの一室。今秋のドラフト1位指名選手3人を含む錚々たる顔ぶれの中で、指名打者で同賞を受賞した日本製紙石巻・伊東亮大は誰よりも大きかった。
「両親が『大きくなるように』と願いを込めてつけてくれた名前みたいです。“りょうだい”ではなく“りょうた”。(表彰式で)読み間違えられちゃいましたね」
身長194センチの長身スラッガーは笑う。日本製紙石巻史上初の社会人ベストナイン選出。そして、「自分がこの場所にいるのが信じられないです。チーム、これまで野球を通じてかかわってきたすべての方々に感謝したい。もっと成長できるように頑張ります」と続けた。
宮城県石巻市に本拠地を置く日本製紙石巻へ入社して2年目。今夏の都市対抗で創部史上初勝利を挙げたチームの四番に座り、ベスト8進出に貢献した。初戦の信越硬式野球クラブ戦で2安打1打点。続く2回戦のJFE西日本戦でもリードを広げる2点タイムリーを放つ2安打の活躍で、大会優秀選手にも選出された。チームは2次予選で東北第1代表のキップを勝ち取ったが、伊東は大会直前のオープン戦7試合では不調を極めた。
「30打席ぐらいノーヒットで……。そんな状況でも本大会で使ってくれた木村(泰雄)監督のおかげです」と、四番で起用し続けてくれた指揮官への感謝の気持ちを隠さない。
しかし、準々決勝のJR東日本戦では、
オリックスに1位指名された
吉田一将(日大)の前に3打数ノーヒット。チームもあわや完全試合の完封負けを喫し、全国の強豪との差を思い知らされた。「ああいう試合で・・・
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