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Vol.38 戸根千明[日大・投手]
「考える投球」で飛躍した巨漢サウスポー

 

今春の東都二部で、リーグ2位の防御率1.02を挙げた日大の戸根千秋。体重90キロを超すガッチリした体格から投げ込まれるキレの良いストレートが武器で、プロ球団から注目を浴びる存在だが、大学2年時までは無名の存在だった。飛躍するために質の高い練習と肉体改造をこなし、ここまではい上がってきた男である。

▲父親が日本人で母親がフィリピン人のハーフ。春季リーグ戦では国内7球団のスカウトが訪れ、熱い視線を送った



防御率0点台を視野に入れ一部昇格を目指す


 サウスポーからMAX147キロのストレートとキレのあるスライダー、チェンジアップを駆使し、日大のエースとして活躍する戸根千明。春の東都大学リーグ二部では44回1/3を投げて防御率1.02と、素晴らしい成績を収めた。

「春はチェンジアップを有効に使えました。自分の一番の決め球は右打者の内角を突くストレートなんですが、バッターが真っすぐを狙っているとき、腕の振りを変えずにチェンジアップを投げることができれば、たいていのバッターは空振りをしてくれたので大きな武器になりました」

 それでも、幾度か決め球が甘くなったという反省から、夏はブルペンでの投球時でもバッターを立たせ、ランナーがいる状況やカウントを想定して投げ込みをしている。

「練習は量より質だと思うんで、たくさん投げることよりも集中し、意図を持って100球投げることを大切にしています。秋のリーグ戦では、しっかりと自分のピッチングをして、一部に上がれればいいですね」

ダルビッシュを参考に体重を20キロも増量


 戸根を語るときに外すことができないのが体格。幅も厚みもあり、投手としては、かなり堂々としている。

「元々、食べる方じゃなかったんですけど、ダルビッシュ有さん(現レンジャーズ)が・・・

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