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逸材発掘!ドラフト候補リサーチ2016
吉川尚輝[中京学院大・内野手] スピード感あふれる遊撃手

 

東海地区大学リーグに加盟する中京学院大は、1993年創部の新興校だ。広島菊池涼介の母校として知られているが、大学選手権、明治神宮大会を通じて全国大会へ出場した実績がない。今春はプロ注目の遊撃手を軸とし、大きなチャンスが来ている。
取材・文=岡本朋祐、写真=佐藤真一

昨秋までは一番で、50メートル5秒7の脚力を生かしたチャンスメーカーだったが、今春は三番を打つ。今春は自身最高の打率.450で2度目の首位打者に、10盗塁が当面の目標である


好きな野球に専念できる自主性で潜在能力が開花


 希望進路はプロ一本――。吉川尚輝は昨年末、父・好(このむ)さんとの話し合いを経て、退路を断つ覚悟を決めている。岐阜・中京商高(現中京高)を甲子園に5度導き、06年から同系列の中京学院大を率いる近藤正監督の“方針”でもあった。吉川ほどの注目選手なら、社会人チームを“抑え”にしておく手も考えられるが「先方様に迷惑をかけることになる。それくらいの覚悟でやらないといけない」と、あくまでドラフト指名を待つ方向性を固めた。2月末の段階でNPB10球団があいさつを済ませ、興味を示している。

「大学まで野球をやらせてもらっているので、プロへ行きたい。(スカウトに)見ていただけるのは力になる」

 50メートル5秒7の俊足を生かした積極走塁に、守備範囲の広い遊撃手。左打席からの広角打法にも、非凡なセンスがある。三拍子でスピード感あふれるプレースタイルは“菊池二世”と評判になるのもうなずける。

 広島・菊池涼介の母校が中京学院大だ。ゴールデン・グラブ賞を3年連続で受賞した名手を指導した近藤監督は、吉川の将来性と才能を認めるからこそ、プロ挑戦を後押しする・・・

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逸材発掘!ドラフト候補リサーチ

逸材発掘!ドラフト候補リサーチ

プロを目指す逸材を発掘し、その横顔とプレースタイルを紹介する読み物。

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