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西田光汰(大体大浪商高・投手) ライバルを意識する“大阪No.1右腕”の誇り

 

3年間で甲子園には手が届かなかったが、実績だけではない、確信を手にした西田光汰。今夏の大阪大会5回戦ではドラフト1位候補左腕・寺島成輝(履正社高)と互角の投げ合い。打線の援護なく敗れたが、スカウトの評価を高める一戦となった。
取材・文・写真=沢井史

最速147キロの真っすぐが最大の武器だが、タテヨコ2種類のスライダー、チェンジアップも高い精度を誇る


負けた映像を何度も確認し「肉体改造」に着手


 忘れられないシーンがある。

「2回表に先頭打者の(2年生四番の)安田君(尚憲)に与えた四球。その出塁が先制点を与えるきっかけになったので、それが今でも心残りで……」

 今夏、履正社高との大阪大会5回戦での一幕だ。ドラフト1位候補左腕・寺島成輝と「大阪No.1右腕」の呼び声が高かった西田との投げ合いは、注目を浴びていた。今春の府大会準々決勝でも対戦しており、4対2で履正社高が勝利している。今夏がリベンジマッチだったのはもちろんのこと、西田にとって、どうしても負けられない理由はほかにもあった。

 1年前。夏の大阪大会決勝のマウンドにいたのは、背番号10を着けた2年生・西田だった。大阪偕星高に3対4で敗れ、全国切符には手が届かなかった。

「もう少しで甲子園に行けるところまで来ていたのに、逃してしまって……。勝てる試合だったのに……。今でもあの試合のことは忘れられません」

 自宅では9回表に4点目(2対4)を奪われたときの映像を、何度も見直した。なぜ勝てなかったのか。自分に足りないものは何だったのか・・・

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