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島内颯太郎(九州共立大・投手) 先輩から後輩へつなぐエース魂

 

選手とはいつ、覚醒するか分からない。高校時代は本気で「甲子園」の目標を口にできないほど、福岡県内でも目立った存在ではなかった。環境が人を作る。大学での取り組みが、野球人生を変えた。
取材・文=岡本朋祐 写真=BBM

九州共立大グラウンドの三塁側ブルペンで。ここが、島内にとって思い出の場所だ


指揮官の目に留まったスピンにワクワク感


 4年目を迎えた九州共立大グラウンドには、思い出に残る場所がある。149キロ右腕・島内颯太郎は感慨深く、こう言う。

「僕は拾ってもらったんです。まさか、この3年間で、ここまで成長させていただけるとは、思ってもいなかった。共立の指導者、両親には感謝の言葉しかない」

 高校進学の際には、強豪私学から勧誘はあったが、中学3年時で164センチ52キロの小柄で「自信がなかった。楽しく野球をやろう」と、自宅から自転車で5分の地元の県立校・光陵高に進学。平日の練習は2〜3時間、グラウンドはサッカー部、ラグビー部と共用という練習環境だった。

「本気になれていなかった。もう少し・・・

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