今春、広島大が広島六大学リーグを17季ぶりに制し、35年ぶりの全日本大学選手権出場を決めた。絶対的エースとして君臨するのが、リーグ戦通算23勝の最速148キロ右腕である。昨年は東大・宮台康平(現日本ハム)が話題を集めたが、2018年の「国立大No.1」に名乗りを上げる秀才エースの深層に迫った。 取材・文・写真=寺下友徳 高校時代に135キロだった真っすぐは、大学で148キロまでアップ。6月11日、大学選手権1回戦[対東北福祉大]でいよいよ、国立大エースがベールを脱ぐ
進化し続ける国立大NO.1右腕
「粗削りだけど、スピードボールが投げられるのは魅力ですね」。4月21日・広島修道大1回戦。
中田朋輝を視察したあるNPB球団スカウトが、こう感想を述べた。この日は「体が先に開いて状態が良くなかった」(中田)にもかかわらず、春のオープン戦で計測した自己最速148キロにあと1キロと迫る147キロをマーク。常時145キロ前後でキレの良いボールを披露した。複数球団のスカウトが詰めかける中で、ポテンシャルの高さを示した。
「国立大の星」と言われる中田だが、宇部高時代までは目立った存在ではなかった。川上中2年までは遊撃手。将来、人生の選択肢を広げるために・・・
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