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原田泰成(東海大・投手)「教訓」を次に生かす151キロ右腕、集大成の1年

 

最速151キロ。キレのあるストレートとフォークボールを巧みに組み立てて、三振を奪えるピッチャーだ。学生ラストイヤーはチームを大学日本一へと導いた上で、リーグ戦では「年間10勝」を誓う。
取材・文=佐伯要

高校2年、夏の県大会から脚光を浴びてきた。大学での3年を経て、NPBスカウトはドラフト候補にリストアップする


 原田泰成は、野球一家で育った。

 父・望さんは和歌山県立新宮高時代に山崎慎太郎(元近鉄ほか)とバッテリーを組む捕手だった。高校卒業後は社会人・大昭和製紙でプレー。2009年からは日本製紙石巻でコーチを5年、助監督を3年務めている。2歳上の兄・竜生さんも捕手で、東海大望洋高(現東海大市原望洋高)、明星大を経て現在はトヨタ自動車東日本でプレーしている。

 小学1年生から野球を始めた。兄に誘われ、家の前で素振りをする毎日だった。3年生になったころから投手になると、父からピッチングを教わった。

「父から『力任せではなく、球筋のいい球を投げろ』と教え込まれました。僕の今の投げ方は父に教わったもの。この年末年始に帰省した際は、兄に受けてもらい、兄の後ろから父に見てもらったんですよ」。原田はうれしそうに話した。

 彼の野球人生において、転機となった試合がある。14年夏の千葉大会5回戦。東海大望洋高の2年生で、背番号「10」の原田は渋谷幕張高から15三振を奪い、9回二死まで一人も走者を出さない完ぺきな投球を見せた。27人目の打者に安打を打たれて降板したものの、この投球で一躍、注目されるようになった。

 1学年上の宇津木総との二枚看板でチームを甲子園初出場に導くと、城北高(熊本)との初戦で先発して5回2失点と試合を作った(3対5で敗戦)。

 しかし、2年秋・・・

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