かつての盗塁王が、静かに闘志を燃やしている。若手の台頭、そして首脳陣の方針もあり、それまで手にしていたレギュラーの座は約束されたものではなくなった。自分自身の内面に芽生えた葛藤と、とことん向き合った2016年。それをクリアして迎える新たなシーズン。キャリア10年目の31歳は、新たな境地で白球を追いかけている。 文=富田庸、写真=上野弘明、BBM 話題のルーキーが台頭する陰で
2月13日から沖縄・金武町で始まった
楽天の2次キャンプ。2月とは思えぬ強い日差しの中で、
聖澤諒は汗を流していた。プロキャリアは10年目に突入する。
「去年の今ごろとはまったく違った自分がいます」。穏やかな口調で語り出したが、この1年を振り返るには、多少の苦味を思い出さなければならない。
2016年シーズン、開幕一軍に名を連ねたものの、スタメン出場は7試合目の4月2日まで待たなければならなかった。41歳のベテラン・
松井稼頭央の故障により巡ってきたチャンスだった。ここからレギュラー定着の流れになったが・・・
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