いつからだろう、自分の投球が分からなくなったのは。悩み苦しむ左腕に佐藤義則コーチの助言が響いた。見いだした新たなスタイル。もう迷いはない。 文=田尻耕太郎(スポーツライター)、写真=佐藤真一、湯浅芳昭、BBM コーチの助言で心は決まった
今年のペナントレースもまもなく終幕を迎える。わずか1カ月前まで、パ・リーグは珍現象が起きるほど熱く燃え上がっていたのを、まだ覚えているだろうか。
8月14日時点の順位表を見返すと、首位に立っていたのは
楽天だった。
ソフトバンクは2位で、ゲーム差は「マイナス1」。8月は前半だけで両チームが5度も順位を入れ替えて首位を奪い合う大接戦だった。
だが、わずか10日後、その勢力図はまるで変わっていた。ソフトバンクが8連勝で首位を独走。2位・楽天とのゲーム差を「8.5」まで拡大させたのだった。
8月18日から仙台で行われた直接対決3連戦で、ソフトバンクが全勝したのが勝負の分かれ目となった。なかでも第3戦を勝ち切ったことが大きかった。初戦は
東浜巨、2戦目は
千賀滉大がそれぞれ先発として隙のない投球を見せての完勝だった。だが、3戦目先発の
武田翔太は不安定なピッチングで5回を持たずに降板している。楽天にとっては唯一チャンスのあった試合。しかし、終わってみればソフトバンクが4対1と快勝してみせた。
この試合をぐっと引き締めたのが、2番手でマウンドに上がった
嘉弥真新也の好リリーフだった・・・
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