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野球浪漫2018

楽天・美馬学 逆境で発揮される見えない力 「皆さんのおかげ。いい縁に恵まれたし、運にも助けてもらった」

 

輝ける日本シリーズMVPから5年。だが、それ以前からも故障や浮き沈みと真正面から向き合ってきた。美馬学が持つ、芯が一本通った強い心。その源泉には、家族との深い絆があった。
文=金野正之(河北新報社) 写真=井沢雄一郎、BBM


通算6度目の右ヒジ手術


 7月17日、楽天の美馬学は後半戦開始2戦目のロッテ戦(ZOZOマリン)で先発を任されていた。前年に11勝し、則本昂大岸孝之とともに先発3本柱と呼ばれた右腕は、開幕からの6連敗に始まり、わずか1勝と精彩を欠いていた。チームは昨季クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージに進む躍進を見せ、今季は東日本大震災後の2013年以来となるリーグ制覇の期待が高まっていた。だが6月中旬までに20もの借金を背負い、梨田昌孝監督から平石洋介監督代行にバトンタッチ。後半戦初戦を白星発進したチームが浮上の流れに乗るカギの一つが、美馬の復調だった。

 この試合、1、2回と三塁に走者を背負い、序盤から踏ん張りどころが続いた。それでもこの日最速148キロの速球と、内外角の揺さぶりを駆使してしのいだ。3回に1対1と同点を許すも4回は無失点に。5回はスイスイと二死まで来たところで遊撃の茂木栄五郎がゴロをファンブルして打者走者の出塁を許した。ここでも美馬は粘り、3回に同点打を許した井上晴哉を外角への変化球で狙いどおりに二塁ゴロに仕留め、味方のミスをフォロー。何事もなかったようにマウンドを降りた。

 続く6回表に勝ち越し点をもらい、美馬は勝利投手の権利を得た。だが・・・

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