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「この人に聞きたい」

オリックスの若き正捕手候補・若月健矢 「とにかくチームの勝ち星を増やす」

 

リーグ5位と低迷するチームの中で、高卒3年目の若月健矢が躍動している。交流戦終盤からスタメンマスクを託され、6月は防御率4.16だった投手陣を7月に2.81へと向上させた。打っては7月は月間20安打で打率.328と、攻守で堂々たるプレーを見せている。だが、胸の内にはあるのは、まだまだ「不安と課題」。信頼を得て理想の捕手へ。経験を力に変えていく。
取材・構成=鶴田成秀、写真=佐藤真一


まだまだ課題だらけ


――交流戦終盤から連日、スタメンマスクを託されています。どのような気持ちで試合に挑んでいますか。

若月 すべてが新鮮で楽しいですけど、不安も大きい。でも、試合で使ってもらっている以上は、頑張らないと、と思っています。

――不安とは?

若月 試合直前まで、試合をつくることで頭が一杯いっぱいで「ビッグイニングを作られたらどうしよう」と考えてしまうんですよね。

――一軍の試合は重圧が大きい?

若月 観客の数も違いますし、相手もテレビで見てきた選手ばかり。雰囲気がやっぱり違いますから。

――その中で力を発揮するために、何を大事にしているのでしょうか。

若月 やっぱり試合前の練習で、その日の試合を意識してやっています。先発投手の球種のボールをしっかり把握するのはもちろんですが、一番意識して取り組んでいるのは、鈴木(郁洋・バッテリー)コーチに、その日の先発投手の球種をワンバウンドで投げてもらい、それを止める練習。それはいつも欠かしていません。

試合前には欠かさずワンバウンドの捕球練習を繰り返す


――その練習は、いつから始めたのですか?

若月 ずっと前からですけど、4月(23日ロッテ戦・QVCマリン)に途中出場した試合で、自分のサヨナラパスボールで負けたんです(記録は暴投)。それは、本当に悔しかったし、自分のワンプレーが勝敗に直結する怖さも感じました。ああいうプレーは、なくさないといけない。だから、やっぱり準備は大切だな、と再認識して取り組んでいます。勝てた試合を終盤に何度か落としているし、あとは盗塁を刺させていない。まだまだ自分は課題がいっぱいあります。

――二塁送球は昨季、フォームで相当、練習を積んだそうですが。

若月 高校のときは、肩にめちゃくちゃ自信があったんです。1年目も普通に投げられたんですけど、昨年、軽いイップスになってしまって・・・

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