肉体改造にも着手し、確かな手応えを持って臨んだ今シーズンの島内宏明。開幕一軍にこそ漏れたが、故障者が続出する中で徐々に存在感を発揮するようになった。今や一番打者を任されるなど、チームに欠かせぬ存在となった背番号35が、自らの現状を語った。 取材・構成=富田庸、写真=桜井ひとし、大賀章好、BBM 楽天初の生え抜き2ケタ本塁打へ
――打撃好調が際立っています。8月は24試合に出場して27安打、17打点、打率.307。チームはパ・リーグで月間最高勝率.625という好成績でした。好調な打線を、「一番・島内」がけん引していた印象が強く残ります。
島内 毎年、8月は調子がいいんです。寒いより暑いほうが好きですし、よく選手の間で言われる“バテる”という感覚もないんですよね。でも、これまでと比較すると、今年は決して万全なコンディションとは言えませんでした。そういう意味では、そんな状況の中でよくやったのかな、と思えますね。
――調子がよくない中でこの成績。特に本塁打は、8月だけで6本も出ています。その要因はどこにあったのでしょうか。
島内 もっと長打を打ちたいという思いを持っていたので、8月に関してはそれができたのかなと思います。昨オフにトレーニングジムに通って筋力強化に励みました。もちろん、それだけが要因ではないとは思いますけど、このトレーニングの成果は、日々のプレーの中で十分に感じているところです。
――長打が打ちたいということですが、ボールを遠くに飛ばすために、今の自分に必要なものはどこにあると考えていますか。
島内 トレーニングしたから、筋力アップしたからといって、あまりに力んで打っても逆効果ですよね。まずはボールをしっかりとバットの芯に当てることが一番だと考えています。力がついたことで、逆に今は軽くじゃないですけど、リラックスして打っても以前より飛距離が出ているという実感があります。
――現時点ですでに本塁打は自己最多(6本)を更新する8本(取材時点)、出場試合数、安打、打点についてもキャリアハイに到達するのは時間の問題のように思えます。
島内 いやいや、それは分からないですよ(苦笑)。レギュラーを保証されている身ではないし、この先、何があるか分からないですから。ただ、自分の中では・・・
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