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松坂、則本らの「プロ初マウンド」を振り返る

 

2015年のペナントレースが開幕すると同時に、12球団の新人選手たちのプロ野球のデビューも近づくことになる。しかし、ここで失敗しても落胆することはなく、成功したからといって有頂天になってはいけない。リリーフに出た初登板で3打者に3連打されKOされながら、日本のセーブ記録保持者になっている例も過去にはある。

NPBに復帰した黒田と松坂のプロ初登板


 今シーズンからメジャー・リーグから日本に復帰した2人の投手が大きな注目を浴びている。広島黒田博樹ソフトバンク松坂大輔である。ともに日米のデビュー戦は白星で飾っている。

 97年に広島入りした黒田は、同年4月25日の巨人戦(東京ドーム)に初登板したが、7回まで6安打、1失点で勝利投手。「受け身になったらダメですから、ピンチでも顔に出さないようにと思って投げました」と初登板の感想を語っていた。

 しかし、2度目の5月3日の阪神戦では5回まで2失点で退く。広島が6回表に2点を挙げて同点としたので、勝敗には関係なかった。1年目の黒田は結局、23試合で6勝9敗。2年目の98年は18試合で1勝4敗だった。黒田が初めて2ケタ勝利を挙げたのは5年目の01年である。

 松坂の初登板は99年4月7日の日本ハム戦(東京ドーム)だが、18歳の新人投手は6回一死まで無安打に抑えて8回に小笠原道大に2ランを浴び、この回限りで退いた。ドラフト制後の高卒新人の初登板初勝利は11人目。その後も松坂は順調に勝ち進み、16勝をマークして最多勝と新人王に輝いた。

ルーキーイヤーからセンセーショナルな活躍を見せた西武時代の松坂大輔。球界の話題を独占した



 松坂は07年にレッドソックス入りし、4月5日のロイヤルズ戦に初登板すると7回まで10奪三振の1失点で勝利投手。1年目は15勝、2年目は18勝したが、09年以降は故障に苦しみ、6年間に23勝しかできずに14年を最後に帰国した。

 08年にドジャース入りした黒田は、4月4日のパドレス戦で7回まで3安打1失点で四死球ゼロで前年の松坂に次ぐ5人目となる日本人のメジャー初登板初勝利投手。渡米3年目の10年に初めて2ケタ勝利を記録すると、そこから5年連続の2ケタ勝利。通算79勝79敗で広島に復帰した。

 黒田、松坂ともに日米で初登板初勝利を記録しているが、今シーズンは果たして、どうなるか。




鉄人守護神の初陣はほろ苦デビュー


 登板早々3連打されてKOされながら、日本のセーブ記録を樹立したのは・・・

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