シーズン中は毎月一度、その月に感じたことを随想として書かせていただいたが、今年はこれが最後の月である。10月はプロ野球の打ち上げの月で話題豊富だが、日本シリーズでは広島と日本ハムが初対決した。日本ハムはシリーズ出場7度目で10年ぶりの日本一になったが、2010年からパ・リーグの球団が7年間のうち6度の日本一。10年ごとのシリーズ成績でパ・リーグが初めて勝ち越したのも大きなニュースであった。 就任5年目の栗山監督率いる日本ハムが広島を下して日本一。今シーズンもパ球団の強さが目立ったシーズンであった
パがディケードでも初の日本シリーズ勝ち越し
2010年代に入ってからの日本一になったのは12年の
巨人を除いて、それ以外は
ロッテ、
ソフトバンク、
楽天、日本ハムとパ・リーグのチーム。だが、過去は長いこと巨人の天下であった。
2リーグ分立ともに1950年から始まった日本シリーズは50年こそパ・リーグの毎日が日本一になったが、51年から55年まで巨人が4度、
中日が1度とセ・リーグのチームが5年続けて日本一に輝いていた。
56年から西鉄が3年続けて巨人を破り、59年には南海が巨人に4連勝して1950年代の日本シリーズは両リーグが5勝ずつの互角に終わっていたが、60年代はセ球団が8勝2敗。それも巨人が7度だ。(A表参照)
70年代も日本一になったのはセ球団が6度でパ球団は4度。1950年からの累計ではここまでセが19度でパが11度。ただし、セの19度のうち巨人が15度である。その巨人が次第に神通力を失ってきて、パの球団が日本一になるのが増えてきた。80年代、90年代、2000年代は日本一になるのは両リーグとも5度ずつである。
10年ごとに区切った年代(ディケード)の成績でも、80年代、00年代は最後の年、89年に近鉄、09年に日本ハムがともに巨人に敗れたので、ディケードの勝ち越しを阻まれていた。しかし2010年代は日本ハムが今年勝ったことで、早くもパがディケード初の勝ち越しを決めている。
試合の成績でも、60年代はセ球団が37勝22敗1分けで勝率.627と圧倒的に強かった。しかし・・・
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