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記録の手帳 / 千葉功

2017年シーズンへの課題(1) オリックス&中日

 

オリックスは開幕2連敗でスタートし、そのまま一度もAクラス入りすることなくBクラスに低迷。8月16日からは最下位に定着したままで終わった。一方の中日は5月8日、10日に首位に立ったが、8月6日以降は4日を除いて最下位から動かなかった。オリックスにとっては通算8度目の最下位であり、2000年以降では7度目。優勝についても広島の優勝でオリックスは優勝から12球団で最も遠ざかっているチームとなってしまった。中日も9度目の最下位であり、2リーグ制以降では球団ワーストとなる4年連続のBクラスに低迷している。両チームの2017年シーズンへの課題をあぶり出してみたい。

四番には生え抜きの日本人選手を起用すべき


オリックス打線のカギを握る1人がT-岡田。チームリーダーとしてもその存在は欠かせない


 オリックスは2017年こそ生え抜きの日本人選手を信頼してチームの軸に据えるべきであろう。その筆頭株がT-岡田であり、2年目を迎える吉田正尚である。14、16年のオリックスは外国人打者にことごとく裏切られてきたのだから。

 14年の四番にはペーニャをチーム最多の82試合で起用したが、82試合で打率.248で17ホーマーと低調だと、シーズン途中からは糸井嘉男を50試合で起用した。その糸井が四番で.330で6ホーマーだっただけに、もっと早くに定着させるべきであった。

 16年はモレルを開幕から四番に据えた。いきなり3安打の活躍を見せたが、その後が続かない。4月21日の楽天戦で1、2号を連発したが雨でノーゲーム。記録に残る第1号は4月26日まで待たなくてはならなかった。そのモレルも四番では46試合で打率.201で4ホーマー、21打点。結局、最終的に四番に定着したのはT-岡田であり、成績は.272の11ホーマー、57打点だった。合計で3人の外国人が四番を打ったが、3人を合計しても191打数35安打、5ホーマーで.183である。外国人に期待する気持ちは分からないでもないが、糸井が抜けたいま、四番の候補が決していないわけではない。(A表参照)


 T-岡田は16年に123試合で打率.284、20ホーマー、76打点であり、2年目の吉田正も春先に腰を痛めて本格的な活躍は8月まで待たなくてはならなかった・・・

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