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記録の手帳 / 千葉功

2017随想集(4) ──6月のプロ野球から──

 

6月は巨人が大きく失速した。5月25日から4連敗のまま交流戦に突入し、そのまま6月9日に白星を挙げるまで13連敗を喫して球団ワースト記録を作った。さらに月末には球界内では悲報も相次いだ。西武森慎二コーチが6月28日に急死したのに続いて、月をまたいだ7月1日には阪急、オリックス日本ハムで20年間の監督生活を送った上田利治氏の死去が伝えられた。(記録は7月4日現在)

シーズン序盤から苦しい戦いが続く巨人の高橋由伸監督。打線の固定を含めて、チームの解決すべきウイークポイントはまだまだ山積みだ


交流戦で大失速した巨人が抱える課題


 巨人は交流戦で6勝12敗で勝率.333に終わった。毎年のようにパ・リーグが強さを見せる中で、セ・リーグで唯一2度の最高勝率を手にしていたが、今年は最後までチーム状態は上がらなかった。

 交流戦開幕前の5月7日から6月24日までに先制された試合は21連敗。6月25日の中日戦で先制されながら代打の石川慎吾の安打で逆転してのサヨナラ勝ちを飾ったときは、首脳陣やナインたちも一様に安堵の表情を浮かべていた。それだけ何度も苦杯をなめてきていたわけだ。

 今年の交流戦で巨人が1回に相手より早く得点したのはわずか1試合だけ。これでは相手に先制されたのが多いのも当然である。巨人が唯一、1回に先制したのは・・・

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プロ野球アナリスト千葉功によるコラム。様々な数値から野球の面白さを解説。

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