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岡田彰布コラム

今年から採用の「本塁ブロック禁止」。今後は三塁ベースコーチの判断の力量が問われるぞ!

 

今回のルール改正、オレは賛成の立場や


今年から本塁でのブロック禁止が採用される。これで三塁コーチの判断がより重要になってくると思うわ



 さて新年2発目、一体、何を書くか。キャンプまで、あとわずかになったし、そろそろ野球そのモノについて、「そらそうよ」と語りたくなった。その題材は……となったとき、今年から適用される制度に触れることにした。

 それはホームベース上で繰り広げられるエキサイティングなプレーについてである。アウトか、それともセーフか……。失点を防ぎにかかる捕手と、何とかセーフにと果敢に突っ込む走者。このクロスプレーは、プロ野球の醍醐味である。ただし、今年から危険防止を含め、ルール改正が決まったわけである。

 これまで、こういうケースのプレーのとき、捕手はホームベースの一部を空けておけば、ガッチリとブロックすることはできた。しかし、それが今回、ベースをすべて空けなければならない……というふうに変更されたのである。これだけでは守る側が不利になる。そこで走者側にも制約が設けられた。危険きわまりない突進を用いれば、審判の判断で守備妨害を取られることになったわけだ。

 守る側がホームベースを空けずにブロックしたら、これは走塁妨害となり得点が認められる。走者側はライン上で走路をふさぐ捕手に対してはタックルすることはできるが、ライン上にいない捕手にタックルすることは禁止。もしタックルすれば、審判から守備妨害を取られアウトとなる。この線引きが明確になったということである。

 これまで何度もモメてきたことだ。顕著な例は阪神マートンである。退団したけど、昨年まで彼は走者になって、ホームに突っ込むとき、体全体で防ぎにかかる捕手にモロにぶつかっていった。オレが記憶するだけでも3度、そういうシーンがあった。その都度、モメていた。両軍ベンチが飛び出してきて、乱闘騒ぎになることもあった。100キロ近い体を思い切りぶつけられたら、どうなる?当たり所、打ち所が悪ければ、捕手の選手生命にかかわる問題に発展するケースよ。本人は必死だし、それゆえのプレーと思うけど、どこかで線引きをしないことには……と考えていたわ。

 マートンだけでなく、試合になればどこかで必ずこういうプレーは行われる・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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