巨人に強さがないから中日、DeNAが2、3位
さて、この原稿が皆さんに読まれているころには、オールスターはもう終わっているのか……。オレは球宴直前にこれを書いている。だから多少のタイムラグはお許し願う。
オールスターね。オレもいろいろ思い出はあるわ。ルーキーのとき、いきなりMVPになったもんな(恒例の自慢です)。ああいう舞台で活躍するというのは、ホンマ、気持ちがいいし、何より自信につながる。若いときはお祭りという意識はないし、必死でいいトコ見せようと思ってたもんね。それですぐにホームランを打った。最高やったわ。
監督になっても数多くの球宴に出た。オレが監督時代の
阪神は常勝軍団と呼ばれ、常に優勝争いをしていたからライバルは決まっていたわ。
中日と
巨人。ここに阪神が入って、セ・リーグは3強時代が続いた。シーズンではしのぎを削り、そういう中で迎える球宴。なかなかおもろいもんやったわな。
中日が落合(博満)さんで巨人が
原辰徳。それとオレの3人がセのベンチにいるわけよ。レギュラーシーズンでは、ほとんどしゃべらんけど、球宴は別物。試合前など3人が部屋に集まって、練習も見ないで話し込んでいたわ。中身?これは毎度のことで言われんけど、なかなかの濃い話よ。それとともに腹の探り合いというのか、本音と建前の使い分けで、3人がけん制し合っていたもんよね。これはこれで面白かったし、球宴ならではの時間やったね。
そんなオールスターが終われば、シーズンは後半戦。ホンマの勝負の時を迎える。本当の力を試されるのが、ここからよね。オレはいつも夏の終わり、そうやね、8月の終盤から9月が勝負の季節と思っていた。暑さでチーム全体がスタミナ切れになる危険性もあるけど、ここで勝負をかけられないと、優勝などおぼつかない。力対力の終盤戦。ここを乗り切れば、優勝に近づく。オレが最も重要視していた2カ月といってもいいやろね。
ということで今シーズン。後半戦の展望を書け!という担当者から指令がありました。まずはセ・リーグからオレの見立てを書いていくことにする・・・
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