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岡田彰布コラム

年末にした日本一早い順位予想を変えることないわ。ただ、日本の四番として確固たる地位を築いた筒香のいるDeNAは……

 

記録、情報は3月15日時点

日本代表の四番として大きく成長した筒香がいるDeNAは伸びシロがあるから、優勝への期待もふくらんでると思うで


監督時代は順位予想で高評価なら気分よかったわ


 いくら“タイム・ラグ”がある……といっても、さすがに触れんわけには、イカンやろ。そう、WBCのことやんか。これについてのオレと週ベ担当者とのやり取りは、こんな具合でしたわ。

 担当者「また1週間が過ぎました。今週も原稿、よろしく頼みます」

 オレ「1週間はアッと言う間や。ホンマ、早いよな。それで今週は何がテーマなんよ?」

 担当者「本来ならWBC……といきたいところですが、ここにはタイム・ラグの問題がありまして。だから、あまり深くは触れられない、という事情が……」

 オレ「タイム・ラグというのは?」

 担当者「この原稿が出るころには、ちょうど準決勝のときだと思うんで、結果が出るわけです。だから、原稿にすれば中途半端になる恐れがあるということです」

 オレ「そこが雑誌の難しいところ……というわけやな。分かったわ。でもWBCのことは、少しは書くで」

 こういうやり取りがあったのは3月15日の夕方。2次リーグ突破をかけ、侍ジャパンがイスラエル戦に挑む直前やった。だから、このあと、オレは試合をじっくり観戦し、6連勝を果たしたあとに、原稿を書き始めたわけである。

 順当といえば順当な結果だったわけだが、苦しんだ準決勝進出でもあった。オレはここに進めた要因はやはり打力……と感じているんよね。短期勝負は基本、投手力を含めた守りと思っているけど、今回の侍ジャパンは、投手力の不安を、打力が補ったわけよね。試合を重ねるごとに、打線の状態が上がっていった。こういう打者の特性が出たシリーズやった。1球、1打席で打者はガラリと変化するもんよ。その変化が上向きに出て、打線が機能した。パワー型の相手にもヒケを取らぬ力を示し、そこに小技を組み入れ、侍ジャパンらしい攻撃を展開した。この状態が続けば、オレは世界一になれると信じている。

 この原稿を読んでいただいているときは、すでに結果が出ているのだろうが、みんなで喜べるものになっているに違いない。そんな願いを記していると同時に、今回のWBCで感じたのは、世界の野球レベルが相当、上がっているということ。選手構成の中身など詳しいことは分からないけど、イスラエル、イタリア、メキシコ、コロンビアといった国の台頭に驚かされた。決勝ラウンドには進めなかったけど、力の接近は明らかで、これもWBCの盛り上がりにつながっていると思うよ。

 そんなこんながあって、いよいよ今週号の本題に入っていくのだが、今週号は解説者の皆さんの開幕直前、順位予想が特集されるとのこと。WBCにばかり目がいって、プロ野球も開幕まであと10日ほどに迫っているんよね。カウントダウンよ。WBCからプロ野球に話題、注目が移っていくわけで、順位予想は恒例行事。オレは8年の監督生活で、あまり順位予想は気にしなかったほうやけど・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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