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岡田彰布コラム

死角が見当たらないチームだけに阪神が広島を撃破するにはスキを見せず、与えず徹底的に守り抜くしかないわ

 

野球は何が起こるか分からないスポーツやけど……


 暑い、今年の夏は特に暑い。猛暑日、熱帯夜……耳にするだけで苦しくなる。でも、この暑さに勝つか、負けるか、そこがプロ野球の勝負の分岐点になる。ここでへばらないために、キツい練習に耐えてきたんだ。「汗を流す季節が好き」と言えるくらいにならないと……。オレはやっぱり夏が好きやった。

 現役時代、夏場に状態を上げていたわ。投手にへばりが出てきたら、シメたものよ。この差は大きいからな。ただ当時の暑さと今の暑さ、これはずいぶん、違いがあるようや。今は心底暑いもんね、さわやかな暑さ……なんてないもん。それだけに選手は体調管理が重要になる。ここをしっかり管理し、灼熱地獄を克服してもらいたいもんよね。

 そんなこんなで7月の終わりを迎え、編集担当のS君から定期連絡が……。この男、暑さなど関係ないようなスマートな声で「今週のテーマですが」とくる。ハイハイ、何でございましょうか。「エー、今週は甲子園で阪神広島がありますので、2位阪神が首位広島に勝つにはどうすればいいのか、というテーマで。よろしくお願いします」と一方的にしゃべって、電話が切れた。

 阪神が広島を逆転するには?ってかいな。数字的には無理のあるテーマよ。そらそうよ、シーズンの半分以上を消化して、その差は8ゲームある(3連戦が始まる前の時点やけど)。これは相当な差よ。でも可能性はゼロではない。2008年、13ゲーム差をつけながら、引っくり返された経験を持つ身よ。野球は何が起こるか分からない、を体感したオレやから、可能性はある……と言うよ。

 ただし、今の広島には・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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