プロ初登板で初勝利を飾った田口麗斗とはジャアンツ加入2年目の同期。昨秋は21U侍ジャパンにもともに選出された平良拳太郎もそのポテンシャルを評価されるトッププロスペクト右腕だ。“代名詞”を取り戻し次なるブレークを狙う。 独特のトルネード投法から、140キロ前後の直球に、スライダーやシュートを駆使する。ベースの横の幅を使って、打者を翻ろうする「打たせて取る」タイプだ。「三振を取れるタイプではないので、テンポ良く投げることを意識しています」。インステップ気味に踏み出すこともあり、特に右打者にとっては厄介。ここまでイースタン・リーグで、すでにリーグトップタイの3勝をマーク。順調なプロ生活を送っているように思えるが、平良拳太郎の今季は激動の幕開けとなった。
3月6日、教育リーグ・
DeNA戦(ジャイアンツ球場)で先発したが、4回17安打15失点。130キロ台前半の力のない直球を次々とはじき返された。「打ち取れる気がしなかったです」。昨季の6月から「ムダをなくしてシンプルに」と体をひねることをやめていた。しかし、制球を意識し過ぎるあまり、本来の球威を失っていたのだ。2日後、
岡崎郁二軍監督からキャッチボールに誘われた。そして、「高校時代のフォームに戻してみないか」と提案された。トルネード投法から投じる力強いボールを評価されてプロ入りを果たした右腕に、指揮官は「別に悪い結果が出ていたわけでもない。それがお前の持ち味だし、それでプロに入ってきたんだろ」とアドバイスを送った。
約2週間、フォーム修正に着手。「吹っ切れました・・・
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