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中居正広のとことん野球好き!!

第13回 気になる『ドライチ』選手たち

 

ルーキーながら堂々たるピッチングを見せているDeNA濱口遥大。彼のような新戦力の台頭はうれしいですね!


 プロ野球が開幕して約1カ月が経ちました。セ・パ両リーグともに良い意味で期待を裏切るような波乱の展開で例年以上に混戦模様が続いていますね〜。優勝候補であり、少なくともAクラス入りは間違いないだろうと思っていたソフトバンクでさえも勝率5割をキープするのに苦労しています。まだまだシーズンは始まったばかりですが、どの球団のファンもハラハラドキドキの毎日でしょうし、これこそがペナントの醍醐味ですよね!!

 あとはチーム同士の優勝争い以外にも、選手個人の活躍も見どころの1つ。その中でも毎年僕が気になってチェックするのが「ドライチ」のルーキーたちです。例えば昨年のドラフト会議で5球団が競合した田中正義(ソフトバンク)。その田中の外れ1位でロッテに指名された佐々木千隼。それからセ・リーグでは中日柳裕也などなど。大学時代に各リーグで活躍した彼らがプロの世界でどれだけ通用するのだろうかと、キャンプのときからすごく楽しみにしていました。その中で最も力を発揮しているルーキーといえばDeNAの濱口遥大じゃないでしょうか。

 4月25日の阪神戦[甲子園]ではルーキーでは一番乗り、しかもチーム最多タイとなる2勝目を挙げ、いまやすっかり先発ローテーションの一角に入っています。彼は150キロ台のストレートが武器の速球派ですが、なんといっても安定感がある。防御率なんて4試合を投げて1.17という数字(5月1日現在)はホントにすごいですよね。

 身長は173センチと小柄な選手ですが、以前にもこのコラムの中で書きましたが、僕はこういうタイプの選手が昔から好きなんですよねぇ〜! 思わず自分と重ね合わせちゃって応援したくなるんです。

 それでもルーキーにとってはこれからが正念場。夏場に向けて体力の維持が大変だと思いますが、なんとか頑張ってほしいですね。さらに今年だけでなく、前年のドライチたちのことも気になります。どの球団のドライチも1年目はマスコミにも大きく取り上げられ、ファンの方たちの注目度も高い。でも本当の勝負は実は2年目以降なのかなと僕は思っています。華々しく1年目からデビューしても2年目からは結果を出せなくなってしまう選手もいれば、その逆のパターンで成功した選手もたくさんいます。そのときのチーム状況をはじめ、高卒、大卒などはありますが、「2年目」という視点で選手を見ていくのも面白いんですよね。

 それこそ昨シーズンに高卒ルーキーとして話題を集めたソフトバンクの高橋純平や、中日の小笠原慎之介らの動向は大いに気になるところ。彼らが頑張ってくれれば、プロ野球観戦はもっと、もっと楽しくなること間違いなしです!!

プロ2年目で一軍初登板も果たしたソフトバンクの高橋純平。「ドライチ」の意地に注目して、これからも見守っていきたい選手です


PROFILE
なかい・まさひろ●1972年8月18日生まれ、神奈川県出身。俳優業だけでなく、司会者としての才能も発揮。「NHK紅白歌合戦」をはじめ、多くのテレビ番組で司会を務めている。プライベートでは大の野球好きでもあり、2013年には「WBC侍ジャパン公認サポーター」を務めた。第4回WBCでも「公認サポートキャプテン」に任命されるなど、豊富な知識とあふれる野球愛でその活躍の場を広げている。
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