梅雨が明ければ、いよいよ夏真っ盛り。ペナント争いもさらにヒートアップしてきますね!! 特にパ・リーグの
楽天と
ソフトバンクによる熾烈な首位争いは目が離せませんし、ここからの戦いも熱いものになるのでしょうね。
さらに優勝争いだけでなく、個人タイトル争いも気になるところ。今年のゴールデン・グラブ賞はいったい誰になるのかなあ……と、夜な夜な1人でアレコレ予想するのが僕の楽しみでもあります(笑)。その中で最近の週ベで特に興味深く読ませてもらったのが
「遊撃手特集(6月26日号)」です。誌面の中に“ダイヤモンドの華”っていうフレーズが出てきていましたけど、本当にそのとおりだよなあと思います。
僕は小さいころにやっていた少年野球ではずっとサードでした。もちろん
長嶋茂雄さん(
巨人)のポジションですから大好きでしたし、ホットコーナーを任せられたわけですから誇りはありましたけど、実は横目で「ショートってかっけぇーなぁ。やってみたいな」って密かにあこがれていたんです(笑)。実際に試合でもショートを守ったこともありました。でも、サードとは全然動きが違いますし、何より動く範囲が違うから「うわぁ、やっぱりショートを任せられる選手ってすんげぇんだなぁ」ってその時に思いましたよね。
プロ野球で好きであこがれていたショートは
広島の
高橋慶彦さん。ショートと言うと俊足のイメージが僕の中ではあったんですね。でも慶彦さんは足も速い上にパンチ力があったんです。どちらかといえば打線では「つなぎ役」という感じのショートが多い中で、慶彦さんはホームランも打てて「うわぁ、すげーな!!」って小学生の僕には衝撃的に映ったんですよね。
高橋慶彦
ほかにも鮮烈だったのは
松井稼頭央(当時
西武、現楽天)が出てきたときですよね。足が速くて、肩も強くて、打っては打率も残せて、ホームランも打てて……しかもスイッチヒッターでしょ!! まさに攻守走すべてそろっている選手ですよね。
10年間在籍した西武時代は4年目から7年連続で打率3割、5年連続で2ケタ本塁打。ショートではリーグ最多の7年連続でベストナインを受賞。さらに9年目の2002年にはスイッチヒッター初のトリプルスリー達成ですからね。全盛期の松井稼は本当にヤバかった〜!!
プレー以外の面も何もかもがカッコよくて、それこそマニアックな部分では塁に出たときにズボンのポケットに入れた際の“手袋のはみ出し具合”まで、いいなぁと思っちゃいましたもんね。ほかの選手よりもはみ出しの割合が多くて、6割くらいを出していたんですよ。動くと、ズボンのところでペロンペロンって手袋が揺れて、それがまた、いちいちカッコいいんですよ(笑)。
高橋慶彦[上写真]と松井稼頭央[下写真]。華麗な守備を含めて本当にカッコよかった〜!!
現在の球界のショートでは巨人の
坂本勇人がやっぱりNo.1ですかね。若手で言えば楽天の
茂木栄五郎、西武の
源田壮亮も「いい選手が出てきたな〜」と思いますね。いずれにしても今シーズンが終わったときに発表される両リーグのベストナイン、ゴールデン・グラブ賞のショートがそれぞれ誰になるのか……優勝争い同様に楽しみでなりません。
PROFILE なかい・まさひろ●1972年8月18日生まれ、神奈川県出身。俳優業だけでなく、司会者としての才能も発揮。「NHK紅白歌合戦」をはじめ、多くのテレビ番組で司会を務めている。プライベートでは大の野球好きでもあり、2013年には「WBC侍ジャパン公認サポーター」を務めた。第4回WBCでも「公認サポートキャプテン」に任命されるなど、豊富な知識とあふれる野球愛でその活躍の場を広げている。