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中居正広のとことん野球好き!!

第16回 あの夏の記憶と甲子園

 

芸能界随一の野球通である中居正広さんが、週刊ベースボールにて「“ドシロウト目線”でウオッチング 中居正広のとことん野球好き!!」を月イチで連載。今回は「甲子園」に関してつづってもらった。

野球好きにはたまらない季節


17歳のときに初めて足を踏み入れた甲子園の第一印象は「とにかく外野が広い」でした!!


 いよいよ、夏の甲子園が始まりましたね〜!! 昼間は高校野球、夜はプロ野球。朝から晩まで野球好きにはたまらない季節です(笑)。僕も少年野球をやっていたときは、やっぱり甲子園へのあこがれは持っていましたし、そこで大活躍してスカウトに注目されて、ドラフト会議で指名されてプロ野球へ……なんてことも本気で考えていました(笑)。実際に父親にも当時強かったY校(横浜商高)に入りたいと言ったこともありましたしね。まあ、その夢は叶いませんでしたけど、やっぱり甲子園には特別な感情があります。

 そんな僕が生まれて初めて甲子園球場に足を踏み入れたのは17歳のときでした。ジャニーズの野球大会があって、僕も駆け出しのころでしたけど呼ばれて。うれしかったですね、うわぁ甲子園だ〜って。そのときの第一印象はとにかく広い!! 特に外野なんて「こんな広大なグラウンドを3人で守るなんて足りねーだろ〜」って思いました(笑)。それぐらい初めて見た甲子園に衝撃を受けたのを覚えていますね。ちなみに、その試合には野球経験があるということで最初から最後まで出させてもらって、ポジションは確かセカンドだったと思います。あとは記憶が合っていればですけど、ピッチャーはマッチ(近藤真彦)さん、ファーストは東(東山紀之)くんだったと思います。いま思えば錚々たるメンバーですよね。

 現在のお仕事を始めてからは野球はほぼ見る専門ですけど、夏の甲子園で印象深いのは1998年の松坂大輔(横浜高)が全国制覇した年です。あの決勝でのノーヒットノーランで優勝を飾ったシーンはいまでも鮮烈な記憶として残っています。

変わってほしくない丸刈り頭


1998年の夏に全国制覇した松坂大輔[横浜高]の鮮烈なピッチングがいまでも記憶に残っています


 あと、実はその年に僕の母校でもある平学(平塚学園高)も甲子園に出ているんです!! すぐに負けてしまいましたけど、うれしかったですね〜。まさか平学が甲子園に出る日が来るなんて……と感慨深いものがありました。そういう意味でも、あの夏の甲子園は僕にとってはすごく印象深い大会だったんですよね。

 ほかに高校野球と言えば、最近ちょっと驚いたことがあるんです。いま話題の清宮幸太郎君のいる早実と東海大菅生高の西東京大会の決勝をテレビで見ていたんですけど、5回が終わったときに水分補給タイムみたいなものがあって、みんな水やスポーツドリンクを飲んでいるんですよね。僕なんかやっぱり昭和の人間というか、水をなかなか飲めない時代だったので、正直いまの球児たちはうらやましいな〜と思っちゃいました。それこそ僕の時代はいかにバレずに水を飲むかというのをいつも考えていたので。これは野球部でやられていた30代以降の方なら「うんうん」と分かってもらえるテッパンエピソードだと思いますけど(笑)。

 まあ、時代も変わってきているということですかね。それでも僕がここだけは変わってほしくないのが丸刈り頭です。来年で甲子園大会は100回大会を迎えますが、変わっていくものと受け継いでいくものがあってほしいんです。その時代に合ったものに合わせながらも“変わらない良さ”というのもあると思いますから。これからも球児にはスポーツマンらしい丸刈り頭で、一生で一度だけの高校野球生活を楽しんでプレーしていってもらいたいと思います。

PROFILE
なかい・まさひろ●1972年8月18日生まれ、神奈川県出身。俳優業だけでなく、司会者としての才能も発揮。「NHK紅白歌合戦」をはじめ、多くのテレビ番組で司会を務めている。プライベートでは大の野球好きでもあり、2013年には「WBC侍ジャパン公認サポーター」を務めた。第4回WBCでも「公認サポートキャプテン」に任命されるなど、豊富な知識とあふれる野球愛でその活躍の場を広げている。
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