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中居正広のとことん野球好き!!

第20回 スーパースターの条件

 

子どものころのスーパースターと言えば原辰徳さん! その華やかさとプレーに野球少年だった僕は心をわしづかみにされました


 2017年も残すところあとわずかとなりましたね。今年も思いっ切りプロ野球観戦を楽しんだなぁ〜。18年はどんな戦いが繰り広げられるのか……もうすでに楽しみで仕方ありません(笑)。

 オフシーズンならではの話題としては、ついに大谷翔平の移籍先が決まりましたね!! アメリカン・リーグ西地区のエンゼルス。これから大谷がどんなふうにチームやファンに迎え入れられるのか、すごく興味がありますし、本当に彼はすごいですよね。「二刀流」というスタイルを貫き、投手としても、打者としても一流選手に上り詰め、そしてメジャーのチームもそれを受け入れたんですから。大谷がプロ入りする際に二刀流に異論を唱えた人たちがたくさんいましたけど、その人たちはいまどんな思いでいるんでしょうね(笑)。

 一方、その大谷と入れ替わるように日本ハムに加わったのが清宮幸太郎。彼もまた、高校時代の活躍を見れば大谷のようなスーパースターになれる素質は十分。清宮も子どもたちにとってのあこがれの存在、見ている人をワクワクさせるような選手になっていってほしいと思います。

 僕が子どものころのスーパースターはやっぱり原辰徳さんです。原さんは入団当初セカンドを守っていて、シーズン途中でケガをした中畑清さんの代わりにサードを守るようになったんですけど、結局そのまま原さんがサードに定着して、ケガから復帰した中畑さんはファーストにまわったんです。僕が思う「スーパースター」と呼ばれる人の第一条件は、まずは結果を残す選手。プロの世界で、結果を出さない選手がスーパースターになることは、まずありえないですもんね。

 じゃあ、結果だけを残せばスーパースターになれるのか? それもまた違うわけで、魅力的な人間性も必要ですし、何よりエンタテインメントであるかどうかも重要なポイントのような気がします。「ここぞ!」というときに期待に応えてくれることだったり、逆に「まさか」のタイミングで期待を裏切ったり……。ミスさえも魅了させてしまうのが真のスーパースターなのかなと思います。

 そうするといまも昔も変わらずスーパースターであり続けているのはやっぱり「ミスター」こと長嶋茂雄さんですよね!! 現役時代のプレーを見たことがない僕にとっても、子どものころからのスーパースターでした。実は先日、そのミスターとの対談番組の収録があって、僕にとってはまさに夢のような時間でした。特に印象的だったのは毎日欠かさず行っているというリハビリの様子。一度も休憩を挟まずに1時間みっちりとやるんです。あれはリハビリというよりも、もはやトレーニング。「打つだけでなく、もう一度サードを守りたい」と話すミスターの野球への尽きぬ情熱や執念が伝わってきましたし、あきらめずに夢を追い続けるその姿はまさにスーパースターそのものでした。

 さて、2017年も「とことん野球好き!!」をご愛読いただき、ありがとうございました。18年も僕なりの視点でいろんなことをまた書いていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。ということで、皆さん、よいお年を〜!!
中居正広のとことん野球好き!!

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