週刊ベースボールONLINE

巨人・鈴木尚広のコラム

今週のテーマ「私が影響を受けた人 その2」

 

自分を高めてくれた対戦相手と、トップアスリートたち


 プロ入り後の生きる道を示してくれた恩師が原辰徳前監督であり、走塁の先生が赤星憲広(現野球解説者)さんだということを、前回紹介しました。引き続き“私が影響を受けた人”について触れていきたいと思います。

 2002年の一軍デビューから現在に至るまで、対戦して最もワクワクした“相手”が谷繁元信(元中日)さんでした。ランナーとキャッチャーという関係で、これほど意識した選手はほかにいません。ホームにドッシリと座り、「絶対に刺してやる」という殺気、体から漂うオーラは、塁上にいてもビリビリと感じるほど。技術的にも捕球からスローイングまでのスピードが速く、何よりコントロールが抜群にいいんです。ランナー目線で見ると、自分にできる100%のスタートを切らない限り盗塁成功はない。しかも、僕が一軍に定着した2000年代前半から10年前後は、巨人と中日が毎年のように優勝を争っていた時期。僅差の試合が多く、僕の出番も勝敗に直結するような場面でしたから、常に極限まで集中力を高めた中での対戦でした。

球界No.1捕手とリスペクトした谷繁元信[元中日、横浜]を中心とした、中日バッテリーとの対戦では極限まで集中力を高めた


 当時の中日投手陣は、ランナーがいる場面でのクイックやけん制を徹底するなど、高い意識を持っていたのですが、きっと谷繁さんが要求していたからなのでしょう。まさにバッテリーでこちらを封じ込めようという意思を感じました。だからこそ、しびれる勝負を制して、中日バッテリーから盗塁を成功させると気持ちがいいんです。谷繁さんは感情を隠そうともせずに真剣に悔しがる。僕は塁上で喜びを表現することはほとんどないのですが、それを見て内心では「よし!」と。血がたぎるような感覚がありましたね。

 僕らはチームの勝利のためにプレーをしていますが、谷繁さんとの対戦だけは特別な時間で、個対個の真剣勝負でした・・・

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関連情報

鈴木尚広

普段の様子ももちろんですが、特に僕とは切っても切り離すことができない“走塁”について、考え方(僕の哲学)やテクニック、トレーニング方法などをお伝えしていければと思っています。

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