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うなるクロスファイア!日本ハム・公文克彦が新天地で大化けの予感

 

開幕シリーズで存在感を発揮した公文克彦


 昨年までのプロ4年間で一軍登板はわずかに12試合。そんな男が新天地で大きく羽ばたこうとしている。

 巨人から交換トレードで今シーズンから日本ハムに新加入。ともにチームに入った大田泰示の陰で目立たない中、オープン戦で着実に結果を残し、自身初の開幕一軍キップを勝ち取った。吉井理人投手コーチも開幕前に「公文の右(打者の内角)に食い込んでいくクロスファイアは右打者は打ちづらいと思うし、右も左も関係なく抑えられる」と絶賛し、シーズンでの活躍にも太鼓判を押していた。

 迎えた3月31日の西武との開幕戦(札幌ドーム)。先発の有原航平が崩れ、6回二死一、三塁の場面で2番手として今シーズン初登板。好打者の秋山翔吾に対して、「思いきって投げようと思った。緊張はなかった」とキレのある直球とスライダーで三振を奪ってピンチの芽を摘んだ。続く4月2日の第3戦にも5回からマウンドに上がり、中軸の右打者の浅村栄斗中村剛也に対して吉井コーチがうなったクロスファイアが炸裂。3者凡退に封じる堂々たるピッチングでベンチの期待に応えた。

 チームのブルペンに左腕は宮西尚生しかいないだけに、公文の存在は今後もさらに大きなものになるだろう。「巨人では力を出せなかったので、絶対にやってやるという気持ちがある。少しでもチームの優勝に貢献できるように精いっぱいやっていきたい」と誓う無印のサウスポーに、北の大地での大化けの予感が漂ってきた。

文=松井進作 写真=高原由佳
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