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プロ野球デキゴトロジー/4月4日

石毛宏典、原辰徳が開幕戦スタメンデビュー【1981年4月4日】

 

新人時代、2人はオールスターにも出場(左・原、右・石毛)



 開幕戦をにぎわせた新旧の新人内野手、いずれもセは大卒、パは社会人出の2人を紹介しよう。

 2017年3月31日の開幕戦でセ・リーグでは中日京田陽太(日大出身)、パ・リーグでは西武源田壮亮(トヨタ自動車出身)がショートでスタメンデビューを果たし、ともに及第点の結果を出した。2人にとっては、比べられること自体、荷が重いかもしれないが、1981年にも2人のスーパールーキーの開幕戦デビューが大いに話題となった。

 パでは、源田の前の開幕スタメン新人遊撃手、プリンスホテル出身の石毛宏典、セでは東海大出身で、東海大相模高時代からスター街道まっしぐらの巨人原辰徳だ。

 81年の開幕戦は4月4日で、石毛はロッテ戦(川崎)に一番打者として出場。ロッテのエース、村田兆治から3打席連続安打をマークする。しかも最初の2安打ではすぐに盗塁を決め、3打席目はホームランだ。これには当時、ロッテに在籍していた大ベテランの張本勲も「本塁打は難しい外角球だった。あれを打つんだから只者じゃないよ」と“あっぱれ”を贈った(もちろん、当時そんな言葉はなかったが)。

 対して原は、中畑清がいたことで、本来のサードではなく、セカンドで中日戦(後楽園)に出場。こちらは開幕戦こそ1安打だったが、2戦目で中日のエース・小松辰雄からライトスタンドへ1号を放った。

 その後、石毛は落合博満らと首位打者争いを演じる大活躍、原は打率.268、22本塁打と、バッティング的にはやや不本意だったが、中畑の故障もあってサードに“復帰”し(中畑はその後、一塁へ。セカンドには篠塚利夫が入って盤石の内野陣を形成)優勝、日本一に貢献する(西武は4位。まだまだ低迷期だった)。石毛、原は同年の新人王にも輝き、のち球界を代表する選手となった。

 プロ野球選手には、それぞれの個性と成功の仕方がある。打撃に定評があった先人2人のようにはいかないだろうが、堅守俊足を誇る源田、京田のまた違った“サクセスロード”に注目だ。

写真=BBM
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