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プロ野球デキゴトロジー/4月16日

オリックス・ロメロで思い出す“怪人”ブーマーの大爆発【1989年4月16日】

 

この年のブーマーは打率.322、40本塁打、124打点で首位打者&打点王


 プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は4月16日だ。

 下馬評を覆し、好調を維持するオリックスを支えるのが、新外国人のロメロだ。四番に座って4月4日から4試合連続弾は圧巻だった。

 おそらく、オリックスのオールドファンは、この右の大砲を見て、かつて“怪人”の異名を取った同じく右の強打者を思い浮かべているのではないか。

 身長2メートル、100キロのブーマー・ウェルズだ。ちなみに100キロは完全に公称。ゆうに120キロを超える巨漢で、1984年には外国人選手初の三冠王にも輝いている。

 阪急ブレーブスからオリックス・ブレーブスに球団名が変わった89年、この男が開幕から大爆発した。

 4月16日の日本ハム戦(西宮)で開幕から5試合連続本塁打のプロ野球新記録を樹立。すべて1本ずつのロメロに対し、2本が2試合で計7本塁打だからすごい。この年、ブーマー、石嶺和彦門田博光と強打者が並ぶ打線は“ブルーサンダー打線”と呼ばれ、猛威をふるった。

「打てるときに打つ。オレが打てばチームも勝利を得ることができる。今年は優勝できるチャンスだからな。契約とは関係ないぜ」と記録達成時のブーマー。実は、この年が2年契約の2年目。前年はウエート増もあってのヒザ痛に苦しみ、88試合の出場に終わり、「今年ダメなら解雇」とも言われていた。

 なんと18キロ減量したというブーマーのバットにもけん引され、最後まで好調を維持したオリックスだが、最終的には優勝の近鉄にゲーム差なし、わずか1厘差で2位に終わっている。

写真=BBM
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