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「今年は勝たなければならない」DeNAラミレス監督の決断

 

4月16日のヤクルト戦(横浜)で初セーブを挙げたパットン


 4月16日のヤクルト戦、2点リードの7回表、横浜スタジアムのアナウンスが「山康晃」の登板を告げる。いつもよりも早いイニングで流れたおなじみの登場曲にスタンドのファンは戸惑い気味だった。開幕から14試合目で守護神を中継ぎへ配置転換。ラミレス監督の決断は早かった。

 開幕から4試合を無失点(2セーブ)と安定していた山康が突如崩れたのが4月13日の阪神戦(横浜)だった。同点の9回に登板すると3失点で負け投手。「やり返す」と強い気持ちで登板した翌14日のヤクルト戦(横浜)でも1点リードの9回に同点とされ、2試合連続で救援に失敗していた。

 代わってクローザーに指名されたのが新助っ人のパットンだ。150㌔に迫るストレートと鋭いスライダーを武器にしたストライク先行の強気な攻めで、シーズン開幕から1点も失っていない。

 驚くべきはこの「ゼロ行進」はオープン戦から続いており、来日以来、中継ぎで13試合を無失点。初めてクローザーとして9回のマウンドに立った16日のヤクルト戦でも危なげなく試合を締め、日本初セーブをマークした。当然ながらシーズン防御率は「0.00」だ。

「クローザーはパットン。山は7回」

 試合後、ラミレス監督は今後のプランを説明した。過去2年、9回のマウンドを託してきた山康をクローザーから外すのは大きな決断だった。昨年8月は、救援失敗が続いた山康を一時的な配置転換で復調を待った。しかし、今年は違う。チームの勝利を最優先にした采配に徹した。

「基本的にパットンをずっとクローザーとして使うつもりだ。個人の成績よりもチームの勝利を最大限に考えて、昨年と同じ轍(てつ)は踏まない。今年は絶対に勝たなければならない」

 開幕から5カードを終え、DeNAは5勝8敗1分けと2年連続でスタートダッシュに失敗している。ラミレス監督の決断には、勝利にこだわる強い気持ちが表れていた。

文=滝川和臣 写真=井田新輔

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