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巨人・篠原慎平、山口鉄也への険しき道のり

2017年4月21日(金) 11:00 

4月19日のヤクルト戦で初登板初勝利を飾り、高橋由伸監督に祝福される篠原慎平


 ジャパンドリームの第一歩となるだろうか。

 育成契約から支配下登録を勝ち取って3日目の巨人・篠原慎平が、4月19日のヤクルト戦(鹿児島)に2番手として初登板。先発・高木勇人の負傷降板を受けてのスクランブルだったが、3回を被安打4、無失点に抑え、育成ドラフト出身選手としては初となるプロ初登板初勝利を手にした。

 想定外の出番に「緊張するヒマもなかった」という篠原だが、150キロ前後の直球をテンポよく投げ込み、スライダー、フォークを駆使してヤクルト打線を粘り強く封じた姿に、高橋由伸監督も「いろいろな状況でも投げられそうだね」と高い評価を与えている。確かに、制球もまずまずで、現状のブルペンには貴重な右腕となりそうだ。

 四国IL(愛媛)時代は右肩の故障で2年間マウンドに立てないなど、ここにたどり着くまでのエピソードは枚挙にいとまがないが、肝心なのはこれから。巨人では支配下昇格第1号の松本哲也が2009年に新人王、昇格第2号の山口鉄也がその前年の08年に新人王を獲得するなど、育成出身選手の活躍が印象深いが、この2人以降、育成ドラフトを経て入団した選手で、個人タイトルに絡んだ選手はもちろん、複数年に渡って一軍の戦力となった選手はいない。ちなみに、育成からの支配下昇格選手は篠原を入れて12球団最多の25人(育成降格→再昇格含む)。待ち受けるのは険しき道である。

 目指すべきサンプルは、やはり山口鉄だろう。日本を代表する中継ぎ左腕は、昇格1年目(07年)に林昌範(現DeNA)の故障で空いた左の中継ぎを担うなど、32試合をタフに投げ抜いて原辰徳監督(当時)のハートをがっちりつかんだ。昇格1年目のインパクトがあってこそ、翌年からの9年連続60試合以上登板がある。育成で2年を過ごし、今年27歳となる篠原に、時間的猶予はない。2戦目以降のパフォーマンスに注目したい。

文=坂本 匠 写真=湯浅芳昭

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