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プロ野球デキゴトロジー/5月2日

日本で16年ぶりの2勝目!横浜・大家友和がNPB復帰後初登板勝利【2010年5月2日】

 

ツーシーム系を巧み操った大家。2010年は7勝も11年は1勝もできず解雇となった


 プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は5月2日だ。

 ソフトンバンク・川崎宗則の日本復帰が話題となっているが、2010年のこの日、異色の右腕が日本球界復帰後、初の公式戦一軍マウンドを踏んだ。日米球界、さらには韓国で投げ続けた鉄腕・大家友和。NPB通算8勝ながらMLB通算51勝を挙げている男である。

 大家は1994年横浜(現DeNA)入団。98年オフに自ら希望して自由契約となり、レッドソックスとマイナー契約。以後、MLB複数球団を主に先発投手として渡り歩いたが、2010年、12年ぶりに日本球界に復帰し、横浜のユニフォームを着た。

 5月2日の対ヤクルト戦(神宮)は、その大家が復帰後、初登板初先発。アメリカで覚えた動くボールでヤクルト打者の芯を外し、連打されても冷静に後続を絶ち、6回途中まで本塁打による1失点にまとめ、実に16年ぶりの日本球界での勝ち星をマークした(最初の横浜時代の94年4月29日のヤクルト戦での1勝が、その時点では唯一の日本での勝ち星だった)。

 MAX144キロだったが、この動く速球を軸にスライダー、110キロ台のタイミングを外すカーブを有効に使って投球を組み立てた大家。「初回は緊張したけど、とにかく勝ててうれしい。メジャーは別物だし、自分は(日本では)新人だと思っている」と試合後は、あくまでも謙虚に語っていた。一軍勝利の16年のブランクは史上最長記録でもある。

写真=高塩 隆
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