週刊ベースボールONLINE

プロ野球デキゴトロジー/6月8日

虎のベテラン・福留孝介が竜時代につくった大記録【2003年6月8日】

 

6回裏の三塁打はクロスプレーとなった。右は広島の三塁手・栗原健太


 プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は6月8日だ。

 好調な阪神の頼れる四番として攻守でチームをけん引する40歳の福留孝介。今回はユニフォームの違う福留が14年前につくった大記録だ。

 2003年6月8日の中日─広島戦(ナゴヤドーム)で、中日・福留は初回二塁打の後、2回に満塁本塁打と大当たり。さらに6回の打球が左中間を破ると、一気に三塁まで激走。外野からの返球もよくクロスプレーとなったが、三塁打とし、サイクル安打に王手をかけた。

 続く7回裏の打席ではフルカウントからセンター前。セ・リーグ28人目、中日では5人目の大記録達成となった。満塁弾を含むサイクルはセ史上初だ。福留は5打席目もヒットを放ち、打率も.357まで上昇。最終的には、打率は.313で2年連続首位打者は逃したが、34本塁打は自己最多、11三塁打はリーグ最多と打撃好調のシーズンだった。

「素直にうれしいです。最後の打席は思い切り意識しました」と笑顔の福留。この試合、中日は10対0の大勝。先発・岡本真也がプロ初先発で初勝利、リリーフの久本祐一がプロ初セーブと初物ずくめだった。

 福留は、16年にも虎のユニフォームで2度目のサイクル安打もマークしている。サイクルは、アベレージと長打力、さらに足も速い福留らしい勲章と言えるだろう。

写真=島田由明
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング