週刊ベースボールONLINE

プロ野球デキゴトロジー/6月11日

巨人の“選手”高橋由伸が打ちまくった日【2003年6月11日】

 

積極打法で打ちまくった高橋。いまの巨人に一番必要なタイプかもしれない……


 プロ野球の歴史の中で、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は6月11日だ。

 現在、どん底にあえぐ巨人。特に打線の不振は目を覆うばかりだ。多くのファン、そして、もしかしたら本人の中にも少なからず、思いがあるかもしれない。「俺が打席に立っていたら」と。

 高橋由伸監督は高校、大学時代から「天才バッター」の名をほしいままにした男だ。2003年6月11日は、そんな高橋が選手として大記録をつくった日である。

 スタートは6月7日の横浜戦(横浜)だった。6回に内野安打の後、9回に四球。そして続く8日の同カードがすごかった。初回本塁打の後、二塁打、単打、敬遠、単打と固め打ち。勢いは舞台を東京ドームに移した9日のヤクルト戦でも変わらず、二塁打、本塁打、単打、単打、四球。そして迎えた9日の同カードでも1、3回と連続単打で14打席連続出塁、11打数連続安打といずれも日本記録に並んだ。

 残念ながら続く打席では新人・高井雄平(現雄平)のスライダーにセカンドゴロとなって途切れたが、7回には本塁打、9回にライト前とバットは止まらなかった。

 それでも試合後は「記録として残ったのはうれしいが、そのためにやっているわけじゃない」と、監督となった今のようにそっけなかった。それはそうだ。試合は11対19と大乱戦の末、敗戦。現役時代、この男を心からの笑顔にさせるのは、チームの勝利しかなかった。たぶん、それはいまも同じだ。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング