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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

ロッテ・鈴木大地があっさりと到達したキャリアハイ

 

キャプテンとして、打線の軸としてチームをけん引する鈴木


 あっさりと、キャリアハイを超えた。前日に4安打を放って迎えた6月9日のヤクルト戦(ZOZOマリン)、初回に一死一、三塁で最初の打席が回ってくると、原樹理のゆるいカーブをすくい上げる。打球はマリン風にも乗ってライトスタンドへ飛び込んだ。2015、16年の6本塁打が過去最高だった鈴木大地は、開幕から58試合目で自己最多となる7本目の一発を放ち、チームを勝利へ導いた。

「相手は大学の後輩で、うちはエースのワクさん(涌井秀章)。いろいろな意味で負けられない(試合)」と東洋大の後輩・原から打った一撃。面白いのは、それがキャリアハイだということにさほど大きな注目が集まらなかったことだ。もっと言えば、6月15日時点で打率.288、7本塁打、29打点の堂々たる成績が、さも当然のように受け取られている。

 東洋大時代、鈴木と言えば3年時に高橋昭雄監督から主将就任を打診されたキャプテンシーであり(3年時は副将、4年時は主将)、安定感のあるショートの守備だった。堅実な打撃はあくまでのその次。それがいまや、ロッテ打線の中で押しも押されもせぬ大黒柱の一人だ。

 今季の二塁コンバートにあたって、伊東勤監督は「バッティングに集中してもらいたい」と期待を込めた。春季キャンプの中で二塁守備の難しさと奥深さに苦闘していた鈴木はその言葉を受けて、「打撃成績を上げないと、なんかやばいなとは思うんですけど」と苦笑していたが、ここまでは指揮官の思いに存分に応えていると言っていいだろう。

「いろいろなものを乗り越えないと打てない数字。挑戦したいなと思いますね」と話していた、これまで一度も到達していない打率3割がこの先に見えてくるはずだ。そして、「勲章打というか勝利打点。それを増やしていきたい」。その言葉を実行することができれば、最下位に沈むチームもまだまだ反攻が可能だろう。背中だけでなく、バットでも、キャプテンがチームをけん引していく。

文=杉浦多夢 写真=田中慎一郎

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