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空前の人気!! 東京高校野球で前売り券導入!!

 

春の東京大会決勝は18時開始のナイトゲームで2万人の大観衆が集まった


 6月26日発売の『第99回全国高校野球選手権東・西東京大会展望号』では、東大会(134チーム)と西大会(128チーム)の全出場校の戦力分析、注目選手を掲載している。

 早実と日大三による今春の東京大会決勝(4月26日)は、球史に残る名勝負となった。延長12回裏、早実がサヨナラ勝ち(18対17)。4時間2分に及ぶ大熱戦であり、時計の針は22時6分を指していた。

 2万人の大観衆。仕事帰りのサラリーマンの姿が多く見られたが、応援席には当然、学校の生徒も陣取っていた。東京都の条例では18歳以下の外出は原則23時までと定められているが、22時を過ぎたころから、帰宅を呼びかける動きが出ていた。

 この件に関して、東京高野連へ問い合わせの電話は1件。しかし、今後を見据えた場合、対策の必要性に迫られた。「まさか……」(連盟関係者)の措定外であったからだ。

 もともと決勝は4月23日に設定されていたが、神宮第二球場(約5600人収容)では、開催が困難と判断。安全性とより多くのファンに観戦してほしいという思いから、同27日神宮へ変更された。昼間は東都大学リーグ戦が組まれており、春の東京頂上決戦は2試合終了後、ナイトゲームでの開催となったのである。

 18時4分開始。準備に抜かりのない高野連ではあるが、冒頭の試合展開は、さすがに予想できなかった。試合後の表彰式も中止となった。

 そこで夏の大会以降は、新規定が定められた。18時30分よりも開始時間が遅れる場合は「中止・順延」。また、延長に入り、21時を過ぎたら新しいイニングには入らず「再試合」。つまり、18時30分よりも前に始まれば、時間を問わず、9回までは消化できるというものである。

 東・西東京大会とも1日最大3試合が組まれ、第3試合の開始予定は14時。新規定が採用されることはまずなさそうだが延長の連続、天候不順により、何が起こるか分からない。

 なお、準決勝、決勝(東・西大会で計4日間)ではプレイガイドによる前売りチケットが初めて導入された。2016年春からは、従来の共通チケットから、準決勝と決勝の「限定チケット」に変更。それまではすべて当日券対応だったが、事前に共通券を購入しておき、準決勝・決勝当日にゲートへ直行するという不公平が生じたからだ。ただ、全席自由席であるから、早朝からの長蛇の列が予想されるから、開門時間は相当、早まるだろう。

 空前の高校野球人気。それをもたらしたのは、高校通算103本塁打の早実・清宮幸太郎にほかならない。今夏も怪物のバットから目が離せない。
文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎
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