週刊ベースボールONLINE

プロ野球回顧録

1試合4盗塁!97年球宴で大インパクトを残した西武・松井稼頭央

 

1997年、初出場の球宴で走りに走りまくった松井


 茂木栄五郎楽天)の出場辞退により、代わりに球宴出場を決めた西武の新人・源田壮亮。球宴で印象に残っているシーンを問われ、「松井(稼頭央=楽天)さんが盗塁をしまくったことです」と答えていたが、それは1997年の出来事だ。

 当時西武の松井はプロ4年目で球宴初出場。7月23日の第1戦(大阪ドーム)、「二番・遊撃」でスタメン出場を果たすと、まず3回だ。藪恵壹阪神)から遊撃内野安打で出塁すると、即座に二盗、三盗。続く5回の第3打席も澤崎俊和広島)から中前打で出塁すると、またも二盗、三盗を決め、78年の第2戦で藤原満(南海)が記録した1試合3盗塁の球宴記録を、試合中盤で早くも塗り替えてしまった。

 それもセ・リーグNo.1捕手の古田敦也ヤクルト)から4盗塁を奪取。古田は「松井君は速い。オールスターに恥をかきに来たもんや」と苦笑い。文句なしのMVPを獲得した松井は「相手が古田さんですから、アウトになっても相手が素晴らしいんやと納得がいく。だから、思い切って行きました」と強心臓ぶりを見せつけた。

「次は刺しますよ」と古田は翌24日の第2戦(神宮)での雪辱を誓っていたが、6回にまたも走られてしまった。「桑田(真澄、巨人)が2回もけん制して警戒しているのに走られた。古田の完全な負け。松井はなかなかのものですよ」と辛口で鳴る広岡達朗氏もうなるしかなかった。

 1試合4盗塁、1シリーズ通算5盗塁と2つの球宴記録を樹立した松井。盗塁という機動力の魅力をファンに再認識させたが、試合前から魅せていた。スピードガンコンテストでは参加選手のMAXとなる149キロをマーク。選手紹介では公約どおり後方宙返りを披露するなど、つかみから他の選手を圧倒していた。

 西武の遊撃手として、松井の後輩である源田。前半戦終了時点でパ・リーグ2位の24盗塁と快足が売りなのも似ている。果たして、初の球宴で先輩に負けないインパクトを残してくれるか。
写真=BBM

関連情報

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング

コラムを探す

週刊ベースボール

バックナンバー