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川端慎吾 再び存在感を示し始めた15年の首位打者

 

故障の不安は感じさせず、元気な姿でプレーしている川端慎吾


 昨季は腰部の椎間板ヘルニアに苦しみ、一軍出場ゼロという悔しい結果に終わった。今季も開幕早々に頭部死球を受けるというアクシデントに見舞われた。そして、打撃の調子がなかなか上がらず、二軍調整を余儀なくされる時期も。それでも交流戦途中に一軍復帰を果たすと、調子は徐々に上向いてきた。一時は打率1割台に低迷していたが、現在は2割5分以上をキープしている。

 7月に出場した13試合中、マルチ安打は4度で、うち2度が3安打の固め打ちだった。その勢いはオールスター明けも持続している。7月20日の中日戦(神宮)では同点の6回に勝ち越しの3ラン。「あの感触は忘れていた」と喜ぶと、その手応えは翌日にもつながる。21日の同カードでは9回一死一塁からプロ初となるサヨナラ2ランを放った。この週は7安打2本塁打9打点と大暴れ。首位打者に輝いた2015年の打撃フォームを見返し、分析したことが好結果につながったという。

 青木宣親が古巣に復帰し、右の和製大砲・畠山和洋は代打の切り札として機能している。外野陣ではバレンティン坂口智隆が打撃好調で、雄平が控えに回ることもある。それでも代打で結果を残しており、打率は3割を超えている。

 中心選手に30代が多く、この先は疲労や故障離脱が心配だが、メーンキャストがそろっていれば、どの球団を相手にしても、簡単に力負けすることはないはずだ。球宴前に8連敗を味わったが、ベテランを中心に結束し、ペナントレースを盛り上げたいところだ。

文=富田 庸 写真=桜井ひとし
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