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大物感たっぷり!“清原ジュニア”次男・勝児君

 

オール麻布は「2017JCOMジャビットカップチャンピオン大会」で準優勝(前列左から3人目が主将・清原君)


 関係者入口で受け付けを済ませ、グラウンドへ向かうと開口一番、大会運営役員から「今日の試合、見ごたえありますよ!!」と告知を受けた。モデルの亜希さんの次男・清原勝児君(小学6年生)が頂上決戦に出場するというのだ。父はかつて東京ドームを本拠地とする巨人などで活躍した清原和博氏(2014年離婚)であり、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、胸が躍った。

 9月17日、巨人が主催する軟式少年野球大会「2017JCOMジャビットカップチャンピオン大会」の決勝が東京ドームで行われた。清原君が所属するオール麻布は深川ジャイアンツと対戦した。

 場内アナウンスが待ち切れなかった。

「三番・ピッチャー、清原勝児君、背番号10」

 主将も務めるエースはすでに身長160センチを超え、チームの中でも頭一つ抜けていた。

 東京ドームでプレーするのは「初めてです」という清原君。オール麻布は1回表、自身の遊撃内野安打も絡めて3点を先制するもその裏、守備の乱れもあって4失点と逆転を許す。だが、オール麻布は3回表に2点を挙げて勝ち越し(5対4)に成功。先発・清原君は2回以降、尻上がりに調子を上げるが、6回裏に追いつかれると、7回裏にサヨナラ負け(5対6)を喫した。すべての力を出し切ったオール麻布ナインは一斉に、グラウンドにひざまづいた。

 清原君はセットポジションから躍動感あるピッチングに加えて、“本職”の右打席でもオーラがあった。ベンチから打席に向かうその背中には小学生とは思えない風格があり、力強いスイングで相手投手を圧倒する。実戦では中前への鋭い当たりを放つなど、大舞台でその存在感を発揮。さらにはイニング間、ベンチ横でキャッチボールをしていると、同世代の少年ファンがフェンス際にまで駆け寄ってくるまでの“人気ぶり”であった。

 試合後は目を真っ赤にさせ「悔しいです。初回の4失点が悔やまれます」と涙をふきながら、キャプテンとしての責任を口にした。今後の抱負を聞くと「課題を克服して、また、頑張りたいです」と前を向いた鋭い目は、勝負師そのもの。

 試合前に大会運営役員が話していたとおり、大物感たっぷりで、見ごたえ十分だった。今後もさまざまな重圧と向き合うことになるだろうが、清原君のさらなる活躍を期待している。

文=岡本朋祐 写真=BBM
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